言壺 神林長平

ワーカムと呼ばれる文章作成マシンが普及した世界での、時代や立場の違う主人公を描くオムニバス。ワーカムによってあらゆる文章が“正しく”修正され、“間違った”文章は存在できない。そこから「言葉とは何なのか」が浮き彫りにされてくる。 ワーカムは入力さ…

地球の放課後/吉富昭仁

チャンピオンRED 全6巻 “ファントム”という謎の存在に人間が消されていった世界。少年と3人の少女、たった4人の生存者の、「まるで放課後みたい」という感覚の悲壮感を感じないサバイバル生活。 終末世界でのまったりサバイバルを描きつつ、端々にかつて生存…

マルドゥック・スクランブル 圧縮/燃焼/排気

アニメ→原作の順に視聴。 どちらも主人公がバロットというのは変わらないが、アニメでは尺の都合などでバロットのモノローグなどの心情描写が少ないせいなのか、バロット一人というよりバロット:ウフコック:ボイルドの3人の関係性そのものが中心と感じた。…

ハイペリオン (著:ダン シモンズ)

多くの恒星系に人類が版図を広げた未来世界の中で、殺戮の神シュライクが住まうという惑星ハイペリオン。その星に向かった7人の巡礼者たちが、旅路の道程で巡礼に参加した経緯を語っていく。 各々の内容がコズミックホラー、戦争アクション、家族ドラマ、サ…

世界テロ戦争―スーパーグラフィックス (Sapio mook) 著:惠谷 治

地図や図版をメインに置いた国際問題のガイド。中東や北朝鮮などが絡んだ事件などを、地図上で発生地や時間に合わせて解説文を配置している。なので、地図がカラフルなせいもあり時系列を追っていくのは解りにくく面倒だが、地理的な把握をするのには向いて…

死闘!太平洋戦争大海戦―激闘の海を制した連合艦隊の栄光と終焉 (別冊歴史読本永久保存版―戦記シリーズ (66号))

ひとつの海戦につき2~6ページで時系列順に解説してあるので、戦争の推移に沿っておおまかに知るには適している。 誤植も比較的少なく、写真の取り違えもないように思える。ただ、それぞれの海戦で実際に撮影された写真にこだわっているため鮮明でない写真な…

「戦争の世界史」 ウィリアム・H・マクニール

世界史と題しているがほぼ欧州史であり、東アジア・アメリカ・アフリカは欧州に関連した部分についてのみ解説。戦争という目的の為に作られ動く軍隊、それを存在させて維持させるための経済・技術・文化・国家システムなどを歴史の流れに沿って解説している…

世界史人 VOL.10 第2次世界大戦のドイツ戦車全史

WW2で使用された主力戦車、Ⅰ~Ⅲ号・Ⅳ号・パンター・ティーガー・ティーガーⅡ各車種の解説が中心であり、各作戦などの解説はそれぞれの戦車の解説に付随するレベルで抑えられているため、WW2の欧州戦線を俯瞰するような目的には向いていない。 しかし戦車解説…